アズレージョな毎日

ポルトガル・リスボンから、移住、観光、食、人、文化などについて発信します

【第1回】今いるのがポルトガルで良かった、そして日本にはもう戻れないかも・・・と思う理由

f:id:realtabimosotabi:20200411195452j:plain

ボン・ディーア!

 

リスボン外出自粛生活29日目。

 

2020年4月、猛威を奮っている新型コロナウイルスと目に見えない敵に翻弄される世界。失って初めて、これまでどれほど自由を謳歌してきたかを痛感する毎日です。

 

外出自粛を始めてから、このブログの方向性に悩んできました。移住情報も、観光情報も、旅行や外出ができない今、なんの役にも立たない・・・。

 

このブログを楽しみにしてくれている人やたまたま辿り着いた人が、少しでもほっとしたり、気づきがあったり、読んで良かったと思える何かを提供したい。それは何だろう・・・と。

 

いろいろ考えた末、この非常事態にポルトガル・リスボンにいる私が感じていること・考えていることを率直にシェアしようという結論に達しました。

 

毎日家にいて自分と向き合う時間が増えると、様々な感情が錯綜します。いろんな人や状況に感謝しています。同時に、いろんなニュースを見てイライラしたり、凹んだり・・・。また、「もし、アメリカに住んでいたら・・・」、「日本だったら・・・」と想像したり・・・。もちろん、将来の不安がないかと言ったら嘘になります。

 

うまくまとめられる自信はないですが、タイトルにあるように、ポルトガルの現状とアメリカ、そして日本への思いを中心に、数回にわたって記事を書いていこうと思います。どうか、お付き合いくださいませ。

 

 

冒頭の写真

いつかのごはん:トマトソース・スパゲッティ+赤ワイン
 

 

ポルトガルで良かったと思う理由

 

新型コロナウイルスの蔓延している今、世界のどこにいても不安やストレスを抱えることに変わりはありません。

 

しかし、ここ1か月、毎日のように思うのは、「今いるのがポルトガルで本当に良かった」ということ。理由はいくつもあります。

 

  • 感染者・死者の爆発的増加が抑えられている
  • 混乱がない、差別がない、治安が悪化していない
  • ライフライン、インターネットなど生活水準が保たれている
  • (アメリカにいた頃に比べて)経済的不安が少ない
  • 言葉が不自由なため情報過多にならない
  • ポルトガル人が穏やかでリラックスしている
  • 政府やマスコミ(テレビ)の方針に共感できる
  • ホームレスから外国人まで、いろんな立場の人への配慮を感じる
  • ポルトガルの人たちが持つ価値観が自分たちのそれに近い

 

つまり、外出自粛生活をしてはいるものの、家の中の環境は快適で、スーパーマーケットでも、特に品薄のものはありません。

 

国内でも長距離の移動は制限されているため、幹線道路で警察が検問している様子はニュースで見ますが、車や人が少なく、スーパーや銀行の前に列ができていることを除けば、街は以前と変わらないようにも思えます。

 

 

感染爆発が起きたスペインとの違いは?

 

2020年4月11日現在、感染者数の多い上位5か国とポルトガルの新型コロナウイルス感染データが以下になります。

 

f:id:realtabimosotabi:20200412032744p:plain

f:id:realtabimosotabi:20200412032817p:plain

*Total Cases:感染者数(累計)、New Cases:新たな感染者数、Total Deaths:死者数(累計)、Total Recovered:回復者数(累計)

 

お隣のスペインに比べて、ポルトガルの感染者数・死者数がかなり少ないことがわかります。

 

この違いを分析している「ポルトガルの奇跡」と題した記事があります(↓)

www.spiegel.de

 

記事の中で、ポルトガルでの感染拡大が抑えられている理由として以下のことが挙げられています。

 

  • 3月上旬、ポルトガル大統領が感染者と接触した可能性があり、すぐに自己隔離を行った
  • 検査の結果、大統領は感染していなかったが、これが国民への警鐘となった
  • 大手スーパーマーケットは、すぐに人数制限を実施
  • 政府の要請・指示を待たず、国民自身の判断でソーシャル・ディスタンシングなど、感染防止対策を始めた
  • 大勢が集まるイベントがなかった、または中止した
  • 結核の予防接種(BCG)を受けていることが症状を緩和している可能性がある
  • 3月18日、非常事態宣言が出されてからは、観光地は閉鎖、観光客が消えた
  • 3分の2のレストランも休業

 

 

ポルトガル人は論理的で自己管理に優れている

 

また、こちらの記事には「ポルトガルのウイルスとの闘いぶりに賞賛と神秘化」とあります(↓)

www.portugalresident.com

 

特筆すべきは、「2月下旬の時点で、ポルトガル国民は、自己隔離を始めた。レストランやバーへ繰り出すのを止め、子供を学校へ行かせなかった。結果、政府の要請が出る前に、多くの教育機関が閉鎖を決めた。他のビジネスも同様に、テレワーク、休業などの対策を取った」ということ。

 

現在も、不要不急の長距離移動は制限があるものの、外出禁止令が出ているわけではありません。

 

アントニオ・コスタ首相は「ポルトガル人は自己管理ができるから、取締る必要はない」と言っています。

 

国民が自ら判断し、行動する。政治家も、信頼している。

 

これってすごくないですか!?感動レベルです!

 

また、この記事の執筆者は、「ポルトガル人は、他国民に見られるような”自分だけは大丈夫”という根拠のない感覚は持っておらず、事実をありのまま受け止めている」とも書いています。

 

私も前々から、ポルトガル人はとても冷静で論理的だと感じていました。

 

2月にお世話になったガイドさんに「コロナウイルスの件でアジア人(私たち)と関わるの心配じゃないの?」と訊ねると、「中国はすぐに街を封鎖し、対策を取っているから、あまり心配していない。でも、何の対策もしていないイタリアとは人の行き来が多いから、そっちを注意したほうがいい」と言っていました。その1週間後、ポルトガルでの初めて見つかった感染者はイタリア帰りの男性でした。当たってる!

 

 

ポルトガルについてまだまだ書きたいことがありますが、今回はこの辺で・・・。次回をお楽しみに!

 

 

リスボン外出自粛生活についての記事はこちら(↓)

www.myeverydayportugal.com

www.myeverydayportugal.com

www.myeverydayportugal.com

www.myeverydayportugal.com

www.myeverydayportugal.com

www.myeverydayportugal.com

www.myeverydayportugal.com

www.myeverydayportugal.com