アズレージョな毎日

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【ポルトガル移住】リスボンでのアパート探しから賃貸契約まで

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ボンディーア!

 

『アズレージョな毎日〜My Everyday Portugal〜』にお立ち寄りいただきありがとうございます。

 

2019年10月、夫と二人でポルトガル・リスボンへやってきました。当ブログでは、自身の経験をもとに、ポルトガル移住やリスボン生活についての情報を発信していきます。

 

リスボンに到着して最初の重要課題が「アパート探し」でした。なぜなら、1年間の滞在許可証(Autorização de Residência)を申請するために、住所を確定し、賃貸契約書を提出する必要があるからです。

 

今回は、私たちがどのようにアパートを探し、賃貸契約締結に至ったかの経緯と注意点をまとめたいと思います。



1)不動産エージェントにメールで依頼

 

ポルトガルへの渡航を数週間後に控えた10月上旬、アメリカのメディアで露出のあったリスボンの不動産エージェントへFacebook Pageからメッセージを送りました。

 

移住者のグループで、ポルトガル語を話さないと内見の取り付けや交渉が難しいと言っている人がいたからです。

 

この時点で、SEF(Serviço de Estrangeiros e Fronteiras)との滞在許可申請のアポが11月中旬に決まっており、リスボンへ到着して1か月足らずで、賃貸契約しなければなりませんでした。

 

 

2)手数料や条件の確認をする

 

その不動産エージェントからはすぐに返事が来て、下記の条件で仕事を受けるとのことでした。

 

  • 他のエージェントと掛け持ちをしないこと
  • 家賃の半月〜1か月分相当の仲介手数料を保証すること(通常は貸主が払うが最近では、拒否する人や借主との折半を要求する人が多いため)

 

これさえ守ってくれたら、私たちの条件に合ったできるかぎり良い物件を内見開始から2、3週間で契約させるという内容。

 

仕事を請け負う条件と必要な期間を明確にしてくれたことからプロ意識を感じ、依頼することにしました。

 

  

3)空室のリストを送ってもらう

 

次に私たちの条件を伝えました。

 

  • 二部屋(T2)であること(夫のオフィスが必要)
  • メトロの駅から徒歩10分圏内であること(便利さを優先)
  • 予算1,200ユーロ以内希望(最大1,500ユーロまで譲歩)
  • 11月中旬までに契約できる物件であること(必須条件)
  • 家具付き希望(なければ家具なしも考慮)

 

すぐに貸しに出ている物件のリストを送ってきてくれ、気に入った物件は貸主に連絡をとってもらいました。

 

リスボンでは、良い物件はすぐに借り手がつくようで、2週間ほどの間に気に入った物件はほとんどなくなりました。

 

アパート探しに使ったサイト(↓)

https://www.idealista.pt/en/

 

 

4)リスボンの到着後、ミーティング

 

リスボンに到着してすぐにエージェントのオフィスで現状と今後の予定確認のミーティング。すでに内見の予約を入れた物件があること、その時点で貸主から返事のない物件はおそらくもう借り手がついているだろうとのことでした。

 

同時に新しい物件も出てきており、条件に合うものを見せてくれました。

 

 

5)内見→希望物件を決定

 

リスボンに到着した翌日から3日間で、3つのアパートを内見しました。

 

  • 物件1:メトロの駅まで徒歩5分、家具付き、改装済み、エレベーターなしの3階、大きな通りに近い、希望の家賃より少し高い
  • 物件2:メトロの駅まで徒歩1分、中心地に近くとても便利、家具付きだがキッチンなど内装が古い、エレベーターありの7階、ビューあり、希望の家賃よりかなり高い
  • 物件3:メトロの駅まで徒歩10分、線路が近く電車の騒音が気になる、家具付き、商店街から遠い、希望の家賃より少し高い

 

室内の快適さを重視して、あまり迷うことなく、物件1を選びました。家賃は希望予算より高いものの、許容範囲内でした。

 

 

6)エージェントを通して貸主と交渉

 

そこからはエージェントが貸主と交渉。

 

私たちが外国人でポルトガルでの保証人がいないため、以下の条件を提示されました。短期の賃貸(Airbnbなど)を許可していない建物で、数か月で退居されては困るとのことでした。

 

  • 賃貸契約期間は2年
  • 敷金1か月、前払い4か月分(最初の2か月と最後の2か月に充当)を契約時に支払うこと

 

 

7)前払金支払い&契約書にサイン

 

上記の条件に承諾し、エージェントの弁護士が用意した英語とポルトガル語を併記した契約書にサインしました。リスボン到着からちょうど2週間後でした。

 

前払金は敷金を含めて4か月分が普通のようなので、私たちは1か月分多く支払ったことになります。

 

良かったことは、エージェントへの仲介手数料を全額貸主が負担してくれたこと。私たちは無料でエージェントのサービスを受けたことになります。

 

契約締結時に大家さんご夫婦にも会いましたが、英語が堪能、海外で暮らした経験もあり、私たちにも理解を示してくれました。

 

 

8)引っ越し&賃貸契約書の登録

 

アパートの鍵をもらい、無事引っ越しが完了。

 

長期間空き家の物件を借りるときに、なかなか電気やガスが通らず苦労したという人がおり心配でしたが、電気、ガス、水道も大家さんの名義を私たちに変更することで、そのまま切れずに使用できました。

 

また、SEFでの滞在許可申請に賃貸契約書の登録が必要とのことで、大家さんがすぐに手配して必要書類を用意してくれました。

 

 

物件選び・契約で気をつけたいこと

 

現在のアパートは、とても便利な場所にあり、住み心地も良く気に入っています。リスボンでのアパート探しと賃貸契約で留意すべきことは以下になります。

 

  • リスボンの不動産は売り手市場:ここ数年で地価が上がり、不動産オーナーはどんどん強気になっているようです
  • 不動産エージェントに依頼するなら:刻一刻と状況が変わるので、数か月先の話では動いてくれない可能性大
  • 仲介手数料について:不動産エージェントも仕事なので、タダでは動いてくれません。貸主が手数料支払いを拒否した場合は被る覚悟が必要。その分、交渉・契約などがスムーズです
  • 家賃と立地条件:当然ですが、メトロの駅に近いほど家賃が高い傾向。便利ですが観光客も多く、ローカル感が薄れます。路線バスが市内を網羅しているので、メトロにこだわらなくても良かったかもと今は思います
  • 行動範囲にどれだけ坂道があるか:1か月間過ごした短期アパートは丘の上にあり、毎日の移動がとても大変。その分、景色がきれいで静かなエリアでした
  • エレベーターの有無:1階は日本の2階、2階は3階部分にあたるので、階数とエレベーターの有無の確認は必須
  • 優先すべき条件を絞る:リスボンでは短期契約を希望する貸主が増えており、長期契約の物件を探すのが難しいとのこと。欲張らず、譲れない条件を絞った方が見つけやすいと思います。ゆっくり時間をかけて探すのも良いかも
  • 日当たり:リスボンは温暖なイメージがありますが、冬は雨が多く室内が意外と寒い。暖房器具があるか、風通しが良い場所かなどを確認した方が良いです
  • 契約書を確認する:貸主に有利な内容ばかりでないかきちんと確認すること。家具・家財道具付きのアパートは、何が大家さんのもので、どのようなコンディションだったかを記録し共有することも忘れずに

 

  

賃貸契約に必要だった書類

 

  • パスポート(本人確認)
  • ポルトガルの納税者番号(NIF)
  • 雇用契約書(安定した収入源があるかの確認)
  • 収入証明(銀行口座明細など)
  • 前払金の銀行小切手(口座のある銀行で発行してもらう)
  • 賃貸契約書へ記入する住所(ポルトガル国内がベターだが、海外でもOK)

 

 

ご不明な点、追加の質問などがありましたら、『お問い合わせ』フォームでご連絡ください。

 

この記事は、2019年12月現在の筆者の主観と経験に基づいており、アドバイスやコンサルティングを目的としたものではありません。