【ポルトガル】二度目のロックダウン⁉️ 2021年1月の現状
ボア・タルドゥ!
昨日1月15日から、ポルトガル全土で新制限措置が15日間施行されることになりました。「ロックダウン」と表現する人もいますが、政府や主要メディアでは「Confinamento(制限)」という言葉を用いています。
私も「ロックダウン=封鎖」には違和感があります。なぜなら、可能なかぎりの自粛を促される一方で、自由な外出が認められているからです。
今回は、2021年1月現在、どのような規制があるのかをまとめます。また、新制限開始前日と開始後初の週末のリスボンの様子をお伝えしたいと思います。
*新制限スタート後、次々と追加の規制があったり、変更があるため、赤字で加筆しております(2021年1月22日現在)
1月に入り新規感染者1万人を突破
ポルトガルでは、1月に入ってから新型コロナウイルス新規感染者数が1万人の大台を突破、総死者数も8,700人を超えてしまいました。人口比での感染者数は、もはやイギリス、スペイン、イタリアを上回る状況です。
昨年3月〜4月の第一波をコントロールし感染者数が少なかったことが仇となり、第二波、第三波の打撃が大きくなったのでは・・・と個人的に思ったりしますが、一般的には、クリスマス休暇に規制を緩めたのが原因ではと言われています。
1月初旬から、政府がパンデミック初期に準ずる厳しい規制を検討しているというニュースが流れ、生活必需品以外で欲しいもの(趣味の材料など)は購入しておいた方がいいと言う友人もいました。
しかし、できるだけ平常心を心掛けました。週1回程度、近所のレストランで外食、時々散歩に出かけたり、夫はパデルをしたり・・・。外出時も、マスク着用率は高く、社会的距離も保たれており、危険を感じることがないため、数字が示す状況を実感できませんでした。
1月15日からの新制限措置とは・・・
ポルトガルは人口1000万人強の経済的にも決して強くない小国です。医療崩壊も怖いし、経済崩壊も怖い・・・。
専門家会議を重ね、発表された新制限措置は以下になります(↓)
- 家族以外との接触を避ける
- 不要不急の移動を減らす
- マスク着用、社会的距離、手洗いの徹底
- 家にいる義務(許可されていること以外で外出しない)
- テレワークの義務
- 学校・大学は開校のまま(対面授業あり) 1月22日から閉鎖
- 行政業務は予約制で続行
- 歯科や薬局は営業
- 宗教行事は保健省の基準に従えば可能 ミサは中止
- 許可されている以外の店舗は休業
- 食品店やスーパーは営業(100平方メートルに5人まで)
- 飲食店はテイクアウトとデリバリーのみで営業可
- 劇場などの文化機関は休業
- 屋外での個人でのスポーツは可
- 法廷業務は続行
営業可能なビジネスは・・・
個人的には、アンダーラインを引いた最初の5つがとても重要なのではないかと思います。出勤せずに、同居家族以外に会わなければ、かなり濃厚接触が減りますよね。
また、残念ですが、レストランでの食事も人数や状況によっては感染拡大の要因になりそうなので、致し方ないかと・・・。なんとかテイクアウト&デリバリーで乗り切ってくれることを祈っています。
一方、普通に営業できる業種が多いのが3、4月との大きな違いだと思います。
営業可能なビジネス
- 精肉店、鮮魚店、パン屋、青果店などを含む食料品店
- コスメストアや衛生用品の販売店
- 文具店、タバコ店
- 獣医、ペットショップ
- 生花店、プラント・ガーデニング店
- クリーニング店
- DIY用品やハードウエア店
- 車両修理店
- 電化製品・コンピュータの販売・修理店
- 銀行・金融・保険業
- 家のメンテナンス・修理業者
- レンタカー
- ホテルなどの宿泊施設
参考記事(↓)
一方、美容院、スパ、ジム、スポーツ施設、レジャー施設、衣料品店、雑貨屋、ケータリング、イベント施設などは営業できないようです。
下記の記事によると、大規模なスーパーでの衣料品や書籍、雑貨などの販売も禁止(小売店への配慮)するとのことなので、書店も休業だと思います(↓)
パンデミック初期と何が違うのか・・・
ざっとまとめてみると、3月、4月のまさに「ロックダウン」という雰囲気とはまったく違う気がします。
何より子供たちは学校へ行くことができるし、営業を続行できる業種が多くなりました。
パンデミック初期との主な違い、特に今回規制が緩んだ部分をまとめると・・・
- 学校・大学の対面授業の続行(語学学校などは除く)
- ショッピングセンターは店舗により営業(コスメストアなど)
- スーパーマーケットは時間の制限なく営業可能
- 市場は生活必需品であれば営業可能
- 生活必需品以外の店舗では店頭での商品引き渡しで営業可能
- 宗教行事が可能(条件あり)
- 葬儀に関する条件はほぼ変わらず
- 歯科、その他、医療業務が可能
- 法廷業務はほぼ通常どおり
- 屋外のテニス、パデルコートは使用可能
- スペインとの国境は閉鎖せず
- マスク着用義務違反の罰金は倍増(最大1,000ユーロ)
参考記事(↓)
www.safecommunitiesportugal.com
2021年1月14日(新制限開始の前日)
実はここ1週間ほど、規制強化で生活が一変してしまうのではないか、ポルトガルの大統領選が近いことから、混乱が生じるのではないかと少し心配でした。
ポルトガル人の友人は、「心配しなくて大丈夫よ!もちろん、みんなの安全が第一だけど、この国では基本的な自由と民主主義が守られているの」と言っており、「そうだよね〜」となりました。
しばらく外食はできないので、新規制が始まる前日に街の様子を見がてら、お寿司をテイクアウトすることに。
最後のショッピングで人が溢れているかと思いきや、いつもと変わらない様子。交通量はいつもより少ない気がしました。
2021年1月16日(新制限後初の土曜日)
新制限が開始した昨日はおとなしく家から一歩も出ませんでしたが、今日は、運動不足解消の散歩と買い物で出かけました。
いつもより人出は少ないような気もしますが、やはりパンデミック初期にくらべたら、普通にみなさん活動している感じです。
電気屋さん、タバコ屋さん、パン屋さんなど、営業している店も結構あるし、スーパーには行列ができていたので買い物は月曜日に持ち越すことにしました。
パンデミック初期をふりかえって(↓)