アズレージョな毎日

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【リスボン】ポルトガルが誇るマニエリスム建築〜Mosteiro de São Vicente de Fora

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ボア・タルドゥ!

 

語学学校の課外授業で行った『サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ修道院(Mosteiro de São Vicente de Fora)』が思いのほか、素敵だったのでご紹介します。

 

サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ修道院は、1147年、初代ポルトガル王によって創設。「デ・フォーラ(de Fora)」とは城壁の外という意味だそうです。

 

現在の建物は、1580年、ポルトガル王となったスペイン王フェリペ2世の命により再建されたもので、工事は18世紀までかかりました。現在、ポルトガルで最も重要なマニエリスム建造物のひとつです(ウィキペディア参照)。

 

見どころは大きく分けて3つ 。

  • 12世紀に造られた貯水池やブラガンサ家霊廟など、修道院の建築や装飾
  • 17世記フランスの詩人「ラ・フォンテーヌ(La Fontaine)」の寓話詩をもとにしたアズレージョのコレクション
  • テラスから見渡すリスボンの街とテージョ川の眺望

 

 

マニエリスムのファサードが美しい

 

『サン・ヴィセンテ・デ・フォーラ』は、正面の階段を上ると教会があり、修道院への入り口は階段の下、向かって右側の門の中にあります。

 

教会部分は無料で見学することができます。今回紹介するのは、修道院側の建物で、こちらは入場料が5ユーロです。

 

以下、実際の写真を中心に紹介します(↓)

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後期ルネサンス様式であるマニエリスムのファサード

 

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バルタザール・アルヴァレスによるファサードには聖人の像

 

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教会内部。美しい祭壇は、彫刻家ジョアキン・マチャド・デ・カストロのバロック様式

 

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正面の階段下、右側の扉から修道院へ入ります

 


12〜19世紀の世界へ

 

修道院内部に入ると、12〜18世紀までのさまざまな機能・様式があり、興味深いです。

 

12世紀に造られた貯水池

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狭い通路の先を進むと・・・

 

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貯水池が見えます

 

 

圧巻のエントランスホール

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アズレージョと壁画が圧巻のエントランスホール

 

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天井画にもため息が出ます・・・

 

 

白に青が際立つ回廊

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白と青の回廊

 

 

ゴージャスな大理石で囲まれた聖具室

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壁は鮮やかな色彩を施された大理石で囲まれています

 

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床が不安定なので、二人ずつ見学

 

 

ブラガンサ家の霊廟

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僧侶らの食堂だった場所は、19世紀になりブラガンサ家の王・女王たちの墓所に

 

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悲しみに暮れる等身大の像にはっとします

 

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館内を歩いているだけでタイムスリップした気分に・・・

 

 

ラ・フォンテーヌのアズレージョ 

 

もう一つの見どころが、世界で最大級のバロック様式タイルアートのコレクションです。1作品、畳3〜4枚くらいの大きさがあり、それぞれ、フランスの詩人ら・フォンテーヌのおとぎ話をモチーフとしています。おそらく30〜50作品はあるのではないでしょうか。

 

語学学校でのツアーだったので、このコレクションをゆっくり鑑賞することができませんでした。今度、個人で再訪しようと思っています。

 

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ラ・フォンテーヌのおとぎ話をモチーフにしたアズレージョ作品がずらり

 

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老いた父と息子たち

 

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死期が迫っている男性と死神

 

 

テラスからの絶景だけでも訪れる価値あり 

 

そして最後にとっておきの絶景が待っています。屋上のテラスからは、リスボンの街とテージョ川が見渡せます。

 

ここに立てただけでも訪れた甲斐がありました!

 

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どこをどう切り取っても絵になります

 

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教会の鐘を間近で

 

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パンテノンもすぐそこ

 

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見学者はほとんどいませんでした。コロナの影響かもしれないけど、トラムは満員だったし・・・

 

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時間が許すかぎりここにいたかったです

 

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建築、空、雲・・・

 

こんな場所があるなんて全然知らなかったけど、新たなお気に入りとなりました。

 


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