アズレージョな毎日

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【暮らす】ポルトガルでは寒さで人が死ぬ!?

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ボンディーア!

 

私たちがポルトガルに来て、一番驚いたのが冬の寒さです。

 

お天気専門サイトによると、2019年11月リスボンの平均最高気温は摂氏18度、最低気温は11度。パリやロンドンなど、ヨーロッパの多くの都市に比べかなり暖かい・・・。

 

ところが、実際の気温と体感にギャップがある。なぜでしょうか?

 

 

日当たりの悪さ、湿気が原因? 

 

私たちが2019年10月中旬から11月下旬まで過ごした短期滞在型のアパートでは、かなり寒い思いをしました。青空で気温が高くても、室内はなぜか寒い・・・。

 

ほとんど日光が差し込まない部屋だったからなのかもしれません。バスルームの内壁は常に湿気で濡れており、バスタオルが乾くことはありませんでした。

 

さらに驚くことに、2部屋+リビング、キッチン、ダイニングのアパートに用意された暖房器具は電気製の小さなポータブルが二つのみ。

 

冷たく湿った壁に囲まれた広いアパートにはどう考えても不十分。しかも、最高温度に設定するとブレーカーが落ちてしまいます。

 

「寒い」と苦情を言うこともできたかもしれませんが、大家さんのみならず、他のポルトガル人も「ポータブルの暖房で十分暖かい」と口を揃えるので、郷に入っては郷に従ってみることにしました。

 

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こちらがポータブルの暖房機。半径10センチ四方しか暖かくなりません。

 

 

ポルトガルは寒い国だった!

 

私たちのアパートだけが寒いのかと思っていました。そんな矢先、下記の記事を見つけ、なるほど・・・と納得(↓)。

www.esquerda.net

 

 

要約すると、ポルトガルは・・・

 

  • ヨーロッパの南に位置しているが、意外にも寒さを感じやすい
  • フランス、ベルギー、オーストリア、リトアニアより寒さを感じる
  • 有効な暖房システムがなく、十分なエネルギー供給がされていないから
  • 統計的にみて、冬場の寒さが原因で死ぬ人が一定数いる
  • 総人口の4分の1がエネルギー効率の悪い家に住んでいる
  • 貧困層や地方の高齢者が寒さの犠牲になることが多い
  • ポルトガルはEU諸国の中でもエネルギーコストが高い
  • 暖房はほとんどが電気によるもので、冬は電気代が跳ね上がる
  • 結果、70%の家庭が十分に暖かい環境で過ごすことができない
  • 政府は、電気代への税率軽減や援助、太陽光利用推進、都市再建プログラムなどを検討しているが、問題解決には至っていない

 

 

寒さ対策としてできること

 

暑がりが多いアメリカ人コミュニティーでも、「ポルトガルの冬は寒い」、「家が暖かくならない」とのトピックが盛んに話されています。

 

ポルトガル人が実際行なっていることも含め、暖房なしでできる寒さ対策を紹介します。

 

重ね着をする

当然といえば当然ですね。ユニクロのヒートテックは強い味方です。

 

靴下をはく

足元を暖めることで、寒さが感じにくくなります。

 

太陽光をとりこむ

日中、暖かい外気と光で室内を温めておくことが重要。

 

夜間シャッターを閉める

昼間取り込んだ熱を外に逃さないための対策です。

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熱遮断効果がどれほどあるのかは定かではありませんが、窓には必ずと言っていいほど、シャッターが付いています。

 

スープを飲む

体温の上がる食べもので、体内から温まりましょう。

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私も毎日のようにスープを作っています。レストランでも、1〜2ユーロ程度で美味しいスープがいただけますよ。

 

ろうそくを焚く

いつの時代の話と思うかもしれませんが、炎の力は絶大!

 

オーブンを使う

同じ理由で、料理で火を使うのも有効です。

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料理は身体の外からと内側から温まる最良の方法

 

ホームパーティーをする

たくさんの人の体温で室温を上げてもらいましょう。

 

 

部屋選びでは暖房があるか確認

 

リスボンの短期滞在型アパートでも、「セントラルヒーティングまたは暖房器具がなし」という物件が結構あります。

 

冬季にポルトガルを訪れる場合は、暖房の有無を確認するか、厚手のパジャマなどを持参することをおすすめします。

 

モールやショップ、ホテルなどの施設は、通常、セントラルヒーティングがあり暖かいです。

 

長期でアパートを借りる場合は、日当たりや窓のある方角も考慮しましょう。

 

実際、私たちも日当たりがよく、エアコン付きのアパートに引っ越してから、深刻な寒さの悩みは無くなりました。

 

 

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