【ポルトガル】コロナ禍でレストラン協会が提唱する新ルールとは?
ボン・ディーア!
リスボン外出自粛生活46日目。
先ほど、ポルトガル大統領が5月2日までの非常事態宣言を延長しないと発表しました。もちろん、気を緩められる状況ではないですが、1日の感染者数、死者数ともに減少傾向にあるため、想定内の判断です。
5月の経済活動再開に向けて、ポルトガルのレストラン協会が「新ルール」を政府に提案したという記事がありました。
とても興味深いので紹介します。
「ポルトガルのレストランにおける新たなルールの提唱」と題した記事はこちら(↓)
レストラン協会が提唱する「新ルール」とは
特効薬や有効なワクチンのないウイルスの脅威がなくならない以上、すべて元どおりとは行きません。
冒頭の記事で紹介されているように、現在、ポルトガルのレストラン協会、業界関係者が政府と調整を進めている「新ルール」が以下になります。
- 収容人数をこれまでの40〜50%に抑える
- テーブル間の距離を2メートル以上とる
- 従業員のCOVID-19検査を実施する
- 従業員はシフト前と後に体温を計る
- 客は来店する前に予約を入れる
- 入店前に客の体温を計る(水準を超える場合は入店させない)
- 客は入り口で手を消毒する
- メニューはスマートフォンなどのアプリを利用
- 従業員は、マスク・手袋・バイザーを着用
- 支払いはオンラインで決済・またはお釣りのない現金
- 客が帰るたびに、いす・テーブルを消毒
- 夜間、空調で店内を消毒できるようにする
政府への援助要請
ポルトガルのレストラン協会の会長は、国の予算で全国のレストラン従業員全員のCOVID-19検査を行って欲しいと訴えています。さらに、15日毎、できれば1週間毎に、従業員の健康チェックを行えるシステムを構築して欲しいと・・・。レストラン協会はすでに、観光担当の国務長官や国会議員のグループに、2020年末までレストラン業界への資金援助を要請しているそうです。
「お客様が頻繁にレストランに通うためには、絶対的安心と信頼が不可欠です。そのために、私たちは究極の安全を追求し、絶対の自信を持たなければならない。旅行業が復活するよう世界の良い手本になりたいのです」。
また、あるレストランオーナーは、「これらの安全対策は、ポルトガル国内すべてのレストランに平等に課せられなければならない。店を閉めるのは容易だったが、営業を再開するのは困難を極める。なぜなら、少なくてもこの先6か月から1年間は、一瞬にして問題を解決する魔法はないのだから・・・。人々の健康を最優先させるためにも、政府、協会、全レストランが協力し合わなければならない。そして、再開後も半月毎に細かい調整が必要になるだろう」と言っています。
レストラン業界の本気を感じます
この記事に対し「これはホラー映画か!?」と揶揄するコメントもありますが、私はレストラン業界の本気を感じました。
ポルトガルにとって、観光業は経済成長の大きな柱であり、レストラン業界がその中心です。手ごろな値段とリラックスした雰囲気で、豊かな食文化とお酒が楽しめるのがポルトガルの大きな魅力。それが失われることがあってはならない!
そして、レストラン関係者の絶対的安全と自信を持って、お客様を迎えたいというプロ意識、すごく理解できるし、尊敬します。
入店前に体温を計られたり、手の消毒が義務付けられたり、お料理を運んできてくれる店員さんが透明なバイザーを着けていたり・・・ポルトガルならではの、のんびりしたムードが半減し悲しくはあります。
同時に、明確で徹底したルールがあることで客としての安心感を得られることは間違いありません。そして、レストラン業界を守るためなら、客側もみんなよろこんで協力するのではないでしょうか・・・。
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