【リスボン発の旅】エヴォラでアレンテージョ料理を食す〜Vinho e Noz
ボアタルドゥ!
リスボンから130キロ、車で1時間半ほどにあるエヴォラ(Évora)でアレンテージョ料理が楽しめるレストラン『Vinho e Noz』を紹介します。
アレンテージョ地方(Alentejo)は、豊かな土壌から農業・牧畜業が主な産業で、チーズやワイン、ハムやオリーブオイルが美味しい・・・。
エヴォラは、ローマ帝国時代からアレンテージョの中心都市として栄え、旧市街は「ユネスコ世界遺産」に登録されています。
質の高いワインと料理に定評
このレストランは、城壁に囲まれた旧市街の外にありますが、美味しい料理とワインに定評があります。質の高い料理に対し、手ごろな価格なのもうれしいです。
1月のとある土曜日、夫と二人、午後12時半過ぎに予約なしで訪れました。こじんまりとした店内には客が1組だけでしたが、1時過ぎには満席に。私たち以外は、ポルトガル人のようで、大人数の家族連れも何組かいました。
れんが造りの店内もとてもいい雰囲気です。
写真付きポルトガル語のメニュー
私がこの店でまず感心したのはメニューです。通常、言語によってメニューが分かれていますが、こちらはひとつのメニューで統一。料理名はポルトガルで表記し、写真と英語での説明をつけているので、とてもわかりやすいのです。
事前に、アレンテージョ料理をポルトガル語名と写真で調べておいたので、迷わずに選ぶことができました。
ワインは「エヴォラ周辺のワイナリーのハーフボトル」という希望を伝え、すすめられたものを注文。いつも飲んでいるものに比べ、値段が高めでしたが、香りが良く、とても気に入りました。
一歩踏み込んだサービス
混み合うまでは、30席ほどの店内にサーバーが一人だけでした。店主の息子さんでしょうか・・・。自分たちの料理とワインにとても自信を持っているようで、おすすめの品を教えてくれました。
ポルトガル人はあまり商売っ気のない人が多いので、最初は驚きましたが、すすめてくれたワインと料理がとても美味しく大満足でした。
また、パンや前菜、チーズ(有料)などをトレイで運んできて、欲しいものを訊いてくれたのも好感が持てました。通常、こちらの意思に関係なく、テーブルに置いていく店が多いので・・・。
サービスはすべて英語。私たちが少しだけポルトガル語を話すと喜んでくれました。
アレンテージョ料理を堪能
事前に目星をつけていたアレンテージョ料理から、魚料理と肉料理を一品ずつ選びました。
魚料理は、「Açorda à Alentejana」というスープにパンを入れた郷土料理にバカリャウ(干し鱈)と玉子を添えたもの。
ニンニクとコリアンダーがたっぷり入ったスープに、チーズフォンデュに使うようなパンがひたしてあります。スープだけだと塩気と香りが強いですが、バカリャウと玉子がさっぱりしているので美味しくいただけました。
肉料理は黒豚。「Lombinho(テンダーロイン)」を注文しようとしたら、「Plumas(ロースのかぶり部分)」の方が美味しいとすすめられ、そちらに変更。
これが大正解!パプリカとニンニクでシンプルに味付けし焼いたもので、かなり美味しかったです。
デザート3種を一皿で
ワインも料理もすすめられたものがとても美味しかったので、デザートもおすすめのものを注文しました。
ちょうど私が食べたかった3種類の盛り合わせです。
「Sericaia com Ameixa de Elvas」は、しっとりめのケーキにプラムの砂糖漬けを添えたもの。「Encharcada de Ovos」は、砂糖と水、卵、シナモンのみで作るとてつもなく甘いデザート。「Mel e Noz」は、はちみつとアーモンド、くるみのケーキです。
どれもシンプルでひたすら甘い!でも、最後にいただく濃厚なコーヒーによく合います。
また来たいと思う店
久しぶりに満足感のあるランチでした。お洒落な雰囲気がありつつもアットホーム、地元の人が集まるレストランといった感じで、アレンテージョらしい料理をいただけてうれしかったです。ワインもすごく美味しかった!
お会計は、二人で56.50ユーロ。
接客が付かず離れずの距離を保ちつつも、最高に美味しいものを食べて欲しいという姿勢が素晴らしかった・・・。
最後にオーナー夫妻も出てきて、笑顔で見送ってくれました。すべてが心地よく、また来たいと思うレストランです。
Vinho e Noz
総合評価:☆☆☆☆☆
サービス:フレンドリー、英語OK
雰囲気:カジュアル、トラディショナル
価格:€€(一人20〜30ユーロ程度)
*総合評価について
☆☆☆☆☆:自信を持っておすすめ
☆☆☆☆:おすすめ
☆☆☆:まあまあ
☆☆:微妙
☆:自己責任でお願いします
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